0(rei)のコンセプトについて【前編】
2026/01/01
「世界で一つを共創する」「最良のプロセスをデザインする」の背景にあるもの
REI SUPER MANAGERS (以下、0(rei)という)は2020年4月に発足し25年2月から第5期を迎えました。建築やまちづくりは、構想から実現までに長い年月を要する領域です。2024年のチームラボボーダレスの開業を皮切りに、私たちが関わってきたプロジェクトも少しずつ形になり、社会に届けられる段階に入りました。
これまでは、目に見える実績を持たないうちにビジョンを語ることに慎重になっていました。しかし、ホームページ刷新を機に私たちが掲げる「世界で一つを共創する」「最良のプロセスをデザインする」というビジョンの背景についてお伝えしたいと思います。
- 「世界で一つを共創する」を大切にする理由
私たちがこの言葉を重視するのは「世界で一つの価値」を提供する街や施設、建築、風景、営み(以下、まとめて「事業」)が社会に増えることで、人々の選択肢が広がり、より豊かで楽しい社会に繋がると信じているからです。
こうした事業は一人の力では成り立ちません。だからこそ、構想・実現に必要な最適なパートナーと「共創」することを何よりも大切にしています。クライアントと論理的かつ創造的に共創することで、事業は推進力を得て、結果として競争に巻き込まれにくくなり、地域や業界にとっても新しい価値になり、そうした相乗効果によって、事業価値そのものが高まっていきます。
- 「最良のプロセスをデザインする」とはどういうことか
「世界で一つ」の価値をクライアントと見出し、形にしていく。その過程にこそ、私たちの提供価値の本質があります。
一般に「デザイン」と聞くと、建物や製品、映像やアートといったアウトプットがイメージされがちですが、私たちは「プロセスそのものをデザイン」しています。
すべての事業には、「1→100」の立ち上げフェーズがあり、さらにその前段階、「0→1」すなわちプロジェクトとして動き出す前る前のフェーズが存在します。私たちは、この「0→1」の時点からクライアントと伴走することが多く、その際に重視しているのが「「ゴールを決めつけずにスタートできるか」です。「そのクライアント、その街、その場所においてこそ成り立つ唯一無二、世界で一つの価値」とは何かについて丁寧に見つけ出し、コンセプトとして明確にすることから始めます。
- 実例にみる「唯一の価値」の見つけ方 クライアントならではの強みを活かす
日本では、自社の強みを控えめに過小評価する傾向があり、動産・建築・まちづくりといった事業においても「自分たちだからこそできる価値」を見出す視点が希薄になりがちです。私たちはこれまで、メディア、鉄道・インフラ、アート、スポーツなどを本業する企業の不動産・まちづくりへの参入や新規事業の創出を支援してきました。これらの経験から実感したのは、企業のアイデンティティを事業に反映させることで、他では実現できない価値が生まれるということです。だからこそ、私たちは客観的に外部の視点からその企業のの本質的に抱える魅力やや強みを丁寧に掘り起こす支援を大切にしています。
- その街だから、その場所だからこそ可能なこと
地域固有の価値を見つけるには、過去・背景・現状を深く読み解き、多角的に解釈する視点が不可欠です。とはいえ、関わる地域に対してだけ目を凝らしても、判断を誤ることがあります。
ポイントは他の街や場所に関する経験と知識の量です。他の街や場所での経験や知識が十分でないと、つい先入観に基づいて判断してしまいがちだからです。例えば、特筆すべき特徴や価値だと感じたことが、実は他の地域では一般的なものであったり、大きな課題だと捉えたことが、実際にはそれほど重大ではなかったりするケースも少なくありません。
私たちはこれまで、様々な業種のクライアントと都心部から地方都市まで、駅前から高架下、郊外エリアまでと実に多様な視点で事業を手がけてきました。
その経験があるからこそ、特定の地域やや場所に対しては過度にポジティブ/ネガティブにならずに、フラットな視点で「その場所ならではの価値」を見出すことが可能だと考えています。
コンセプトが明確になると選択肢が広がり最良のプロセスのデザインへ
「そのクライアントだから、その街やその場所だからこそ実現できる唯一無二の価値」とは何かを明確に言語化し、コンセプトとしてとして定義する。さらにコンセプトに基づいてKPI・KGIを明確に設定することで、その後のプロジェクトにおいては、プロセス全体における意思決定の選択肢が格段に広がっていきます。
そして、意思決定の選択肢が広がることで、長期にわたるプロジェクトであっても、さまざまな課題に直面した際や、社会情勢・市場環境が変化した場合でも、方向性を見失うことなく、柔軟かつ的確な意思決定を重ねながら、着実にプロジェクトを前に進めることが可能になります。これこそが、「最良のプロセスをデザインする」入口であると私たちは考えています。次回は「最良のプロセスをデザインする」とは何かについてより具体的に紹介します。
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Inc. 土橋太一